ビジネスコーチングの裏メニューでセラピーをした時のこと

ちょっと前の話になるけれど、僕のところに職場の同僚との関係に悩んでメニエール病になってしまった女性が来たことがありました。なんとかメニエール病を治してもらえないかというのです。

 

僕は当時、ビジネスコーチングの裏メニューでメンタルセラピーを時々していたのです。
(コーチングとセラピーは表裏一体で、訓練をつめば両方できるようになります。セラピーだけを特訓のように一時期すごくやっていたなあ)

 

さて、その女性の名前をトモコさん(仮名)として話を進めましょう。

 

トモコさんの職場は上司が厳しい職場でありながら、自分の部下はちっとも働かない。

上司からその部下の指導についてアレコレ言われる。一方、その部下の方は、言うことを聞かないばかりか、ウザイ先輩だと周りに風潮までしたのだ。結果、トモコさんはメニエール病になったのです。

 

 

トモコさんはひどい目眩にさいなまされながら、なんとか僕に会いに都内のホテルのラウンジまで這うように来てくれました。

 

お年は40くらいでしょうか。メイクもファッションもとても綺麗になさってはいるが、目の下にはクマがあり、顔色もすぐれません。

 

「はじめまして」

 

そうご挨拶して暫く世間話をし、本題に入っていりました。

 

「お話を聞かせてくれますか?」

 

僕がそう言うと、トモコさんの職場でのストーリーが始まりました。

上司のこと、部下のこと、現在の職場環境のこと。

 

トモコさんには、悩むだけの理由がありました。

 

でも僕はコーチング・セラピーでは、アドバイスすることは一切しません。

 

ビジネスコンサルの時とは違ってリードしていくだけ。

 

ただ、トモコさんに必要な質問を次々していきます。

しかもワザとランダムにしたりする、まるでつながりがないかのように。

 

僕は、トモコさんの鏡になるのです。

 

いろんな角度から、優しく質問をして、トモコさんと「言葉の壁打ちゲーム」をしていきます。

そうするうちに見えていなかった、自分自身の背景がだんだん見えてくる。

僕はただ鏡になって、トモコさんが自分で自分を見られるよう、プロとして優しく質問をするのです。

 

そうして質問を繰り返した後に、トモコさんに質問しました。

 

「いま、自分の中でどんなことが分かりましたか?」

 

トモコさんは、自分がこれからどうすべきかを話してくれました。かなりしっかりした内容でした。

 

「ここまでやってみて、10点満点で何点くらいまで大丈夫だって思えますか?」

 

そう聞くと、トモコさんは8点と答えました。でもまだ会社に行く自信は ないといいました。

 

ほとんどのコトは、適切な質問をたくさんしてあげれば正しい答えが自分で出てきます。それでスッキリと前に進めます。でも心の中で、長い時間をかけて複雑に絡み合ってしまった問題だと、質問してもほどけないことがあります。こうなるともう理屈じゃないレベル。本物のセラピーが必要です。

 

起きてる状態と寝てる状態の間くらいまで、意識をゆっくりな状態にしてセラピーを施していきます。20分ほどかけてセラピーしてみると、トモコさんの顔色はまったく変わっていました。

 

「これで会社に行けそうです」

 

良かった。

 

できればもうちょっと経過観察した方がいいけれど、ここまで回復できたのは良かった。

 

コーチングやセラピーを習った人の中で、ちゃんとしたセッションが出来る人は、トップ5%以下です。たいていはアドバイスと称して説教するだけです、それでは人は本質的には変われないし治らない。

 

世知辛い現代、良いコーチやセラピストが増えてほしいなと思う。でも大抵の人にとって最良のコーチ・セラピストは、仲のいい友達だったりパートナーだったりするんですよね。

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