料理本「人生最高!」の肉じゃが、に学ぶ人目を引くタイトルの付け方

クライアントさんとの待ち合わせまでの時間つぶし。フラリと立ち寄った有楽町の本屋さん。2階の料理本コーナーで一際目立つタイトルを発見した。

フレンチシェフが作る
「人生最高!」の肉じゃが

他のどこにでもあるそうな「彼氏に毎日食べさせたい〇〇おかず」だの「誰それかれそれの美味しいワインおつまみ」だの、そんなありふれた料理本の中で異色の光るタイトルであった。

なになに?

この本って「肉じゃがだけ」の料理本なの??

そんな料理本はこれまで見たことがない。

前代未聞じゃないか・・

完全にマイハートを撃ち抜かれた僕は、一直線にその本を手にとってペラペラとめくってみた。

美しい料理の写真。

ペラペラとめくると、そこにあったのはなんと・・・、チーズケーキの写真とレシピであった。

にっ、肉じゃがだけじゃねーじゃないか!!

ちょっと騙されてしまったような軽い怒りを覚えながらも、僕はチーズケーキのページをみてまたしてもハートをワシずかみにされた。

「人生最高のチーズケーキ」

なに!人生最高・・

レシピの美しい写真をみてますまる作りたい、食べたくなってしまった。。

人目をひくタイトルのポイントとは?

僕の心をワシずかみにしたこの本のタイトルのポイントはこうだ。

誰が教えてくれるのか明確かつ価値を感じさせる

「フレンチシェフが作る(肉じゃが)」えっ?!フレンチシェフが肉じゃが??という驚きと意外性、それが明確であり、見たものに価値を感じさせる。

対象を絞りきった意外性と分かりやすさ

どの料理本も、いろいろなレシピを集めたレシピ集であるが、この本は(一見すると)「肉じゃがに絞りきったスペシャル本」かのようだ。他の料理本でこれまで対象を絞ってきたのはせいぜい「イタリア料理」とか「野菜料理」とか「マクロビ料理」くらいだろう。ここにもっと絞りきった「肉じゃがスペシャル本」が出現した衝撃はすごかった。

新しい体験を予感させる秀逸なタイトル

私はクライアントさんによく「買い替え系の商品サービスは売れませんよ」と言っている。これは何かと言うと、冷蔵庫を持っている主婦に「すごい冷蔵庫を作ったので買ってください」と買い替えを説得しても売れないですよ、ということだ。

これまで体験したことのない「人生最高の肉じゃが」

しかも、誰でも食べる家庭料理の中でも、(特に男性には)ダントツで人気の肉じゃが。その肉じゃがの「人生最高」と言うのだ・・。

特に「男性が好きなお母さんのおかずNo1=肉じゃが」。ちょっと料理が好きな私が飛びついてしまったのはやむ終えないことだろう。

最後に

これだけモノやサービスが溢れかえっている今。消費者に分かりやすいよう提供する内容を絞って分かりやすくするのが当たり前になっている。特に出版業会ではそのようで、読者ターゲットを絞り、書いてある内容を絞って分かりやすく、読み切りやすくしているようだ。

もちろん細分化して分かりやすくすることは大切だ。しかし、この本のようにタイトルが秀逸なだけでなく、買ってみてからも素晴らしい体験ができる、お金を払う価値があるというのが本当のビジネスではないだろうか。

よし、今晩は人生最高の肉じゃがとやらを作ろう。
なんでも「焦がし醤油」が驚きの美味しさを生みだすらしい。

ホントに美味しかったら、
素晴らしいお仕事をなさった著者と編集者さんに乾杯します。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

よく読まれている記事